水彩画、特に透明水彩では基本的に白の絵の具を使いません。白の絵の具を使うよう指導する先生は、まずいないでしょう。仕上げに白の不透明絵の具を使う方もいますが、できれば透明水彩ですべて描いたほうが破綻なく仕上げやすいでしょう。

では、白い糸を描くとしたら?白以外で外側を描かないといけません。それは大変ですし、外側に描く絵の勢いも削がれてしまいます。そんな時に有効なのが「マスキング」です。マスキングインクという乾くとゴム状になるインクで描き、あとで取り除くと紙の白が残ります。マスクする面積が大きければマスキングテープも有効です。

マスキングの例。テープを併用する際は境界が目立たないよう気をつけて

マスキングは白く残したい線や点などには特に効果的です。弱い紙だと紙を傷める可能性もあるので事前にテストしておくと良いです。ウォーターフォード紙やアルシュ紙など強い紙であれば全く問題ありません。

「ダニエル・スミス」の効果

水彩画を描く人は誰でも、水彩画らしい効果を絵の中に活かしたいと思って描くことでしょう。

水彩画はにじみやぼけ、ムラに特徴があり、そういう効果を狙ったテクニックは多いです。ウェット・イン・ウェット、バックラン、ソルト、グラニュエーション…どれも美しいにじみを生み出す技術です。難しいものから簡単なものまでありますが、中でも「グラニュエーション(粒状化)」はちょっと特殊です。

水分を多く含ませた紙に描くと、絵の具が粒状に集まってざらりとしたムラができることがあります。それが「グラニュエーション(粒状化)」なわけですが、要は絵の具の材料によって起きることなので、絵の具によっては全く起こりません。粒状化しやすいかどうかは、絵の具に小さく記載されていることがあるので、それを確認し、試すほかはありません。逆になめらかに仕上げたい場所にうっかり粒状化する絵の具を使うと残念なことになるので注意が必要です。

ところがダニエル・スミスの水彩絵の具を使うと簡単に粒状化が出来て分離が起こるという話を知り、早速試してみました。聞き慣れないメーカーですが、最近流通し始めたばかりのようで、普通の画材店では取り扱いがほとんどありません。アマゾン楽天では入手可能。

ダルメシアン2

投げたボールを元気にキャッチするダルメシアンくん。お求めいただくことになり、大変感謝しています。時期も時期で個展も延期となった中で、非常に励みになります。

気になる作品がございましたら、ご連絡ください。お気に召しましたらお求め頂けます。現品ご確認後そのまま返品頂いても結構です。詳細につきましてはご連絡後ご案内致します。

またご希望に沿った作品の制作も承っております。よろしくおねがいします。

ダルメシアン描きました。なかなか難しいですね。犬は初めてかもしれません。この絵をインスタグラムにアップしました。インスタグラムでは私の過去の作品を公開しています。そして最新作は必ずアップするようにしています。よろしければフォローお願いします。

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波間
波間

久しぶりの教室、しかも見られながらのデモに緊張しつつなんとか仕上げまで持っていきました。今回ひとつやってみたかったことを試してみました。それは「絵の具を3色しか使わない」というものです。

基本の3原色(赤、青、黃)だけで十二分に色彩感のある絵が描ける、というのは知っていましたが実際にやってみるのは初めて。なるほど、思うより気持ちよく描けました。彩度低めですが、いつもどおり描ける感触です。

「三色で描く」というのは人をびっくりさせるための芸でも無駄な苦行でもなく、とても多くのメリットがあります。ざっと思いつくだけでも↓

  1. 色と色との関係を理解できる
  2. 混色する習慣が身につく
  3. 絵の具に迷わない、道具がシンプルになる

というところでしょうか。 特に 1,2番はこれから始める方に有効です。緑の木の葉に緑の絵の具を塗り、肌の色に肌色絵の具を塗る、ということをやっているととても下手に見えます。混色して色を探す、というのは上達への近道です。

3番目にあげた「道具がシンプルになる」というのもこれから始める方には強い味方です。買う絵の具が3色で良いわけですから道具代がその分安くなります。使わないでそのまま放置される絵の具にもなりません。また、持ち運びも簡単で屋外で描くときも助かりそうです。絵の具箱の絵の具を漁って探す必要もなくなります。

メリットがある反面デメリットもあるのですが、ひとまず描くことに慣れてから考えても遅くないです。これはおすすめの手法です。