マスキングをつかって描こう

2020年5月23日

水彩画、特に透明水彩では基本的に白の絵の具を使いません。白の絵の具を使うよう指導する先生は、まずいないでしょう。仕上げに白の不透明絵の具を使う方もいますが、できれば透明水彩ですべて描いたほうが破綻なく仕上げやすいでしょう。

では、白い糸を描くとしたら?白以外で外側を描かないといけません。それは大変ですし、外側に描く絵の勢いも削がれてしまいます。そんな時に有効なのが「マスキング」です。マスキングインクという乾くとゴム状になるインクで描き、あとで取り除くと紙の白が残ります。マスクする面積が大きければマスキングテープも有効です。

マスキングの例。テープを併用する際は境界が目立たないよう気をつけて

マスキングは白く残したい線や点などには特に効果的です。弱い紙だと紙を傷める可能性もあるので事前にテストしておくと良いです。ウォーターフォード紙やアルシュ紙など強い紙であれば全く問題ありません。

マスキングインクの色が薄くて見づらい場合は、絵の具を混ぜるとわかりやすくなります。絵の具を混ぜても問題ありません

しっかりマスクしたら絵を進めて、マスキングインクやテープを剥ぎ取れば、白が現れます。必要に応じて、再度マスキング、着彩することもあります。

野島崎眺望

道具と使い方

マスキングインク

ホルベインのものが安いです。自分もこれを使ってます。粘度が高いので少し薄めると使いやすいです。

ホルベイン水彩画用液マスキングインク
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水筆

マスキングインクは筆を傷めるので普通の筆を使うなら極力安いもので。水筆なら安いですし、お手入れが非常に楽でおすすめです。筆先のマスキングインクを取ればあとはキャップをするだけ。洗う必要もほとんどないでしょう。

ラバークリーナー

マスキングを剥がすのに使います。適当な長さに切って、擦り落とします。

マスキングインククリーナー

不幸にも筆のマスキングインクが固まってしまった場合は、グリーナーで筆を洗い、固まったインクを溶かし拭き取ります。再度マスキングを続ける際は、クリーナーをよく取ってから筆を使いましょう。

マスキングテープ

広い面積をマスクする際に便利なのと、直線をマスクするのに便利です。今回の海の絵では、波しぶきの他に水平線をマスクするためにも使っています。