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娘の鍵を探す

家に帰ると長女(小二)が落ち着かない様子なので聞いてみると、自転車の鍵を失くしたようで。押して帰ってきたらしい。

妻は妻で機嫌が悪く、なんでも長女がそのことをなかなか言わなかったから、だそうで。そりゃ言いにくいよね(笑

実はたいした問題じゃない。探せばスペアキーがあるだろう。失くした鍵を問題にするなら、鍵を付け替えなければならないし、それほど問題にしないならもう一つスペアキーを作るか注文すればいい。そうなると、ちょっとした出費について娘に説明しなければならないだろうね。けれど、そんな最後の種を明かす時ではないな。まずは探すべき、だろうね。

その時すでに夕方で、すぐ風呂になって夕食を済ませピアノの練習を促し歯を磨いて、やることやったら

「長女、靴下履いて。行くよ」

と、懐中電灯を2つ持って出かけました。もう夜でした。

「どこで遊んだの?」

聞けば、近所の空き地に自転車で行って、帰りには無かったとのこと。足元を見ながら草むらを進みます。

空き地は半公有地で、場所によっては草も多く、広さも馬鹿になりません。面積にして合わせると家が数軒立ちそうなくらいです。見つからないかもね。


私が子供の頃…就学前か、小学校低学年か。その頃の宝物は怪獣図鑑でした。と言っても小冊子。折れて白い線がたくさん入って綴り糸はほつれかかったような、粗末な薄い冊子。

友達に得意げに見せようと思ったんですかね。どこかへ持って行こうとして途中で大きいお兄ちゃんに取られたんです。大きいと言っても小学校中学年ぐらいのものでしょう。私が大切にしてて取り上げると本当に困って取り返そうとする様を面白がって取っただけかもしれません。お兄ちゃんたちが逃げたのか私が逃げたのか、覚えてないのですが、一人で泣いて歩いてました。

でね。たまたま、友達のお父さんが通りかかって。個人タクシーの運転手さんでしたね。理由を聞いてくれて、タクシーに乗せてもらってどっちのどのへん?って感じであっちこっち一緒に探してくれて。それは本当に、あっちこっち探してくれて。あっちかも。あそこに居そう。みたいな子供の言葉につきあってくれて。

結局見つからなくて。でも、そんな子供の「困った」に付き合ってくれる大人、いるんだなぁなんて。後になって思いました。当時(70年代)地方都市で過ごす私の周りにはそんな大人はなかなか居なかったですよ。小さな宝物は失くして、代わりにそんな思い出がちょっとした宝物になりました。でも本当にちょっとしたことだから。あんまりいつまでも持ってるようなものじゃない。早く人に上げないとね。そんな大人になってさ。


「で、どこで遊んでたんだい?」

長女「秘密基地」

指差すほうにはそれらしい茂みが。木の上には壊れたカーステレオがあり、周りは散乱した枝が。懐中電灯で丹念に見て回りますが、見つかりません。

「ここで何して遊んでた?他に何かしなかった?」

色々聞くと娘が何か思い出したようで、あっと大きな声を出しました。

長女「アーアアー!をやった時、落としたんじゃないかな?そうだきっとそうだ」

私「?ナニソレ?」

聞けば近くの桑の木で、ターザンごっこ?枝にぶら下がってブランブランしてたらしい。で、飛び降りたりした時に落としたんじゃないかと。確かにそれはありそう。

桑の木まで足元を照らしながらゆっくり、ゆっくり。斜面に立つ木の回りは滑ったように土が露出していて、なるほどここで子供たちが遊んでいることが良くわかります。

長い枝。着地点。足元。順に照らしてみます。娘は次の「落とした候補地」に向かおうとしています。

「!! 長女!ちょっとコッチに来て!」

照らす明かりの同心円の中に、ありました。あったよ。あったね。

これできっと、不安な顔もせずにゆっくり眠れるでしょう。

子供の「困った」に一緒になって付き合う大人に少しはなれてるかな。でも長女はパパには感謝…など全くしてないようです(笑)

でもよかったね。長女。

コメント (2)

shi-ta:

見つかってよかったですね。本当に良かった。

 +++

実は、私も自転車のカギをよく行方不明にさせるので、とはいってもどのポケットに入れたか
わからなくなったとかカバンの中でどこに行っちゃったかなどがほとんどなんですが、最近は、
下の娘を真似して、髪をしばったりするのに使う丸ゴムを輪にしてカギに付け、カギを外したら
手首へ通すようにしています。
格好はよくありませんが、スーパーの前でどこ行った??とガサゴソやるほうが格好悪い・・・
自転車のカギは特に小さいから、どう管理するか考えた結果です。

metro:

なるほど、それはいい手です(駄洒落?)
プールの鍵作戦ですね。
娘の気に入るバンドを選ばせてつけさせるようにしてみます。

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