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白い恋人、ひよ子、明太子 - 土産物戦略

「白い恋人」の賞味期限改ざん事件の報道で、あの菓子はブランド戦略として北海道以外では売ってないということを知りました。そういえば土産物以外で食べたことないかも。他の地域で売ってるのを見たことがない。気がします。赤福も同じく土産物としてのブランドを保つため販売地域を限定してるんだとか(参考:赤福餅 - Wikipedia

なるほど。そうやってみやげ物化させるのか。


私がまだ福岡で暮らしていた学生のころ、東京の知り合い家族のところへ遊びに行ったことがありました。日程を終え帰る折に土産物を買うのにつきあってもらいました。

私「なんにしたらいいかな」

知人「ひよ子とか、どうかな」

私(爆笑)

ひよ子は福岡の銘菓だろ。福岡の人間にひよ子を持たせるなんて。東京はいろんなものが手に入るからね。東京の土産じゃないよ。と、その時は笑ったものでしたがひよ子は東京を拠点としても販売展開し、東京土産としても地位を確立しているらしく、ひよ子を東京土産として勧めるのは間違いではないようです(それでも福岡の人に勧めないほうが良いでしょう)

参考:
サイトマップ | ひよ子本舗吉野堂
銘菓ひよ子に関する考察

福岡銘菓の『ひよ子』を作っている吉野堂(株式会社ひよ子)は、東京での販売のため別会社東京ひよ子を作り、埼玉に工場を設け東京での販売を始めた。銘菓『ひよ子』はもともとは東京銘菓ではなかったのだが、東北新幹線の開業とともに東京銘菓として東北方面に広がっていった。そのため、東京銘菓として知られるようになった。

土産物といっても、そういう戦略もありかなと思います。パチモンの多さは閉口しますが。

ところで福岡の代表的な土産物というと、辛子明太子ですが、それはまた別の土産物の価値をつけています。


さる友人の送別会に、皆でプレゼントを贈りました。そのうちの一つが、ちょっとオシャレなデザインの缶切り。丸い大きな刃を回すやつです。凝った小物が好きな友人はきっと気に入るでしょう。

そのプレゼントに、彼は喜んでました。そしてこんなことを言ってました。

「これ、欲しかったんだよね。こんなプレゼントは貰って嬉しいよね。自分で買おうと思わないヤツ(笑

いいなと思っても自分で買うのはちょっと、勿体ないかなと思って買わないという」

なるほどそういうものかもしれない。そういうことなんだろう。その時ふと思いました。明太子もそうだな。そうだった。

私が九州から戻ったら、明太子を買って親しい人にあげたものです。きっと喜んでもらえるんじゃないかと期待して渡すのですが「美味しかった」「ご飯が何杯でも食べられるね」なんていう感想に昔は

「そうだろうそうだろう。九州本場の明太子はやっぱり美味いだろう」

なんて単純に喜んだものでした。でも、違うんだよね。九州本場の味だから、美味しいわけじゃない。明太子が好きでも普段あんまり買わないから。で、仮に、みやげ物はスーパーの明太子とは味が違うにしても、九州の味と同じ味だってその気になって探せば手に入らないこともないはず。やまやもふくやもあるところにはあります。だからといってわざわざ探して求めたりはしない。それにちょっぴり高いしね。けれど本場九州だと格段に安いというわけでもないんですが。

いいなと思っても自分ではなかなか買わない。かといってむちゃくちゃ高いわけでもない。まさにみやげ物に相応しい、ここしかないずばりのポジションに明太子はあるわけです。しかも分かりやすい地域色があり、大きさも手ごろ。そういうタイプのおみやげは無理に限定販売をしなくとも自然と残っていくものでしょう。


佐賀の叔父の家にいくと、よく胡麻豆腐が出るのですがコレがまた美味い。

「いや美味い胡麻豆腐だね。ここじゃないと食べられないね」

なんてつい口をついて出てしまうし、嘘を言ってるわけでもなく本当にそう思って言ってしまうのだけども、それにしても冷静に思えば普段あまり胡麻豆腐なんて買わないし食べません。まれにスーパーで安めの胡麻豆腐を食べては「あんなに美味しくないな」という再確認に終わり、胡麻豆腐は1,2年に一度叔父のところで食べるくらいでいいやとか思うようになるとさらに”ならでは”感が高まって、やっぱり「ここでしか食べられない。美味いなぁ」なんて言ってしまう。そうなると叔父のほうでも我々が来ると胡麻豆腐を用意してくれるようになって…という循環が起きたりします。

土地の名産ってそういう循環から生まれるのかもしれません。