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都知事選に思った。思い出した。それと外山候補

都民ではないんだけども昼間都民としては多少以上の感心アリでした。

都知事もいい加減変わっていいんじゃないか、政策にもやや疑問も、という空気いっぱいなところからスタートしてどうしてこうも現職知事よりも保守的っぽい上政策無策な人を立てて民主党は戦ったんだろう?普段マニフェストが云々言ってる割には不思議。むしろ本意としては現職支持なんじゃないかと思ったり。

現職を支持するために、妙な対立候補を立てたりする?そんなことするわけが無い?うがち過ぎ?って思いますか?そうとばかりも言えない。そういうこともたまにありますよ。

随分前の話だからもう時効だと思うんで言うと、北九州で市議選があった時のこと。北九州市は新日鉄城下町で、街の全ての産業の軸は新日本製鉄が負い、成り立っているようなところがあるんです。私の友人のオヤジさんがその新日鉄に勤めてて、下っ端でもなくそれなりの役職にあったんですが、市議選に立候補。

「しかし何でよりによって共産党から立候補?オヤジさん新日鉄だろ?」

無邪気に聞く私に友人は笑って答えました。

「野党の票が割れるようにさ」

ってね。そういう立候補の仕方もあるのかと妙に感心したXX年前。八百長だけどさ。今ならネットでプロフィールを調べてその程度のことならバレバレになっちゃったりするんだろうか。ばれにくいプロフィールの人を立てればやっぱり分かりにくかったりするような気がする。

都知事選がそうだって言ってるんじゃないよ。それと新日鉄がいまだにそんな選挙を支援してるとも思えないし。でもそんなことを疑いたくなっちゃうような候補だって話。


外山恒一候補の演説がネットで話題になりましたが、良くできた完成度の高い演説だと再度見て感心。彼の演説の面白さの核心は矛盾にあるのかなと思います。選挙で何も変わらないと叫びながら選挙で何かを変えようとする彼。当選することで変えようとしてるわけじゃないにしても、選挙で変えようとしてることには違いがない。そして言うことはまるでテロリストのようでいて、ちゃんと正当なルールを守っているというあたりがまた面白いところ。

そんなメチャクチャな彼が憎めないのは、率直さ故でしょう。選挙で何も変わらないだとか、これまでの政治を作ってきた諸君を軽蔑する、とか、多数派のための政治じゃダメだ、みたいな、誰でも言いそうで候補者は決して口にしないあまりにまっすぐな意見。だけども、彼の演説を聞いたところで、彼に票をいれようという人も多くは無いでしょう。

実際は、現職と、第一党野党の擁立する対立候補の一騎打ち。でも外山候補の演説を聞いて、どっちに入れようかと迷った人は、意識無意識いずれにしても現職に傾くんじゃないかと思うんですよ。三顧の礼を気取って乞われて立候補を演出する対立候補の三文芝居や嘘っぽさは、彼の正直さの前に余計際立ちます。あと有権者を一喝する態度と逆の、浅野候補の媚びる態度。反対なんですよね。共通するのは「建設的な意見など何もない」というところだけ。

図らずも現職候補に利する演説をしてしまったとすると、多数派を憎み少数派をアジる彼にとっての最大の矛盾であり皮肉であったろうなと思ったり。まぁ根本的にそんな風な影響があったとするなら、の話ですが。