MetLog

webデザインの画面サイズは大きくしない

思うところあって(というか書く機会を逃してどうしようか迷った)ちょっと前の記事に対して思ったこと。

第26回 どこにメニューをおくべきか,どこが画面の一等地か:ITpro

メニューを右に置くのもアリではないかという考え方。ブログテンプレートでもデフォルトが右メニューだったり、メニュー右勢力の多さには最近気になってました。

話題のバックボーンとして画像解像度の拡大、というものが挙げられています。

ユーザーの画面は大きくなってきている

 こうした議論が生まれてきた背景には,ハードウエアの進歩もあります。大きなモニターが比較的安価に供給されるようになってきたため,ユーザーが見渡せる画面の領域が広くなりました。

私はノートPCでもデスクトップでも、つまり、日常触るPCは、WUXGA(1920×1200)の解像度で見ています。ノートはともかくデスクトップでは画面サイズも大きく、画面が広く横に長いとそういうレイアウト構成が便利である、というのは充分わかります。

Photoshopなどのソフトでもメニューやサブウィンドウ類は右にかためますし、普通にブラウザを使うときも右に参照用に別のソフトを起動してたり、あるいはMS Officeのヘルプ画面なども、右に置いて見やすさが増します。Googleデスクトップも、標準で右に並べる仕様になっており、それもまた使いやすいレイアウトです。

でもね。それ以前の、「ユーザーの画面は大きくなってきている」というところに引っかかる。この際メニューが右か左かはちょっと置いておきましょう。


MovableTypeのテンプレートと分かりやすいTipsというと小粋空間さん。こちらで、ウェブサイトの横幅についての記事を読んだときはちょっと悲しくなりました。

小粋空間: ウェブサイトの横幅について

で、閲覧者の画像解像度の解析結果を引いての解説。

XGA・SXGA で 73% を占めており、3位以降も横幅が広い解像度が続き、10位までで 96% 近くの方が XGA 以上(うち横幅が SXGA 以上が 57%)のディスプレイを利用されています。

また、SVGA が 12位、割合も 0.51% と、かなり利用者が減少していることがお分かりになると思います。だからといって「無視していい」ということにはならないのですが、興味深いデータと言えるでしょう。

無視していいわけではないとぼかしてますが、低解像度はごく少数派(さらに減るだろう)そろそろ高解像度中心のレイアウトでいいのでは?との見方のように伺えます。

冗談じゃない。低解像度では見れたものじゃないサイトだから、見る人が居ないのですよ。小粋空間さんのサイトをVGA(縦)で見たところ。読む気がしません。(*追記参照)

koikiscr.jpg

え?縦VGAって奇妙なモニタ使ってる人がいない?古臭い環境?そんなわけはありません。W-ZERO3ではフルブラウザが標準搭載されてますし、携帯の世界ではVGAでフルブラウザといえば、最先端領域と言ってもいい。これからさらに増えてくるでしょうし、そういう環境で見る人も増えてくるはずです。

私もテンプレートではこれまでお世話になりましたが、さすがに自分が見れないという状況には耐え切れず、決別することにしました。

metlog_across.gif

自力(カンニング含む)で作成したテンプレートでは、縦VGAでもなんとか読めるレベル。

metlogscr.jpg

携帯電話、PDAの世界でも、VGAを上回る解像度の表示装置が出てくるかもしれません。ということは、やっぱり画面サイズは大きくなる方向なのでしょうか。


ゲーム会社に居た頃、ハードウェアの高性能化が進み、あるデザイナはこんな事を言ってました。「これからはドット絵を描くようなスキルは要らなくなるし重要性も低くなる」

しかし現実は、絶えず低次元技術を必要としており、ドット絵レベルの技術の必要性も衰えません。ゲーム会社でのデザイナーの仕事というのも、バリバリ3Dハイエンドソフトを使うようになったかというとそうとも限りません。

ハードも、そしてかなりの数のユーザーも、スペックダウンする方向にスリップしながらハイエンドへ向かう、というジグザグな山を登っていきます。

step.jpg

そうしてみると、低次元で実現可能なコンテンツというのは、強い。スーパーマリオとかテトリスとか数独とか。ゾンビのようにフェニックスのように何度も死んではそこから生き返っていく。実は高性能に依存したコンテンツ(FFナントカとか)よりも、そういった低次元で実現できるコンテンツの生み出す利益のほうがデカイのではないかと思うけどもどうか。(ゲーム業界で現役ではないので良く分からず)

利益の額はともかく、どちらかというとそういう低次元で可能なコンテンツこそが、長く残っていくものでしょうね。


ウェブサイトというのはゲーム以上にコンテンツが再利用され、生き残っていくもの。単純なデスクトップ環境だけでなく、PDA環境がそれを追い、携帯電話がそれを追い、そしてやがて生まれてくる新しい媒体がそれを追いかけていくに違いありません。

ウェブデザインは、あまりイロイロやり過ぎないシンプルさや低レベル環境での動作というのも、現状自分が目にしていなくとも視野にいれておいたほうがいいんじゃないですかね。低次元環境で見れるものは、高次元環境であってもわりと苦も無く見れたりしますし。

追記061108:

今再確認したところ、小粋空間さんのテンプレートは縦型VGAでも十分に堪えるものになっていました。

コメント (2)

a:

上記視点では、PCデスクトップを使用してWEBを見るときと、
モバイル機器でWEBを観るときの、状況・動機といった視点が抜けています。

デスクトップの大画面でWEBを観るという状況・目的と、
モバイル機器で観るときとは状況・目的とは異なっています。
別次元です。

ゲームでもドット絵がふさわしいソフトと、
バリバリの3Dがふさわしいソフトとはユーザー層も違うでしょう。

コメントありがとうございます。

> デスクトップの大画面でWEBを観るという状況・目的と、
> モバイル機器で観るときとは状況・目的とは異なっています。
> 別次元です。

はたしてそうでしょうか。モバイル機器の機能、性能が向上し、デスクトップと近い、あるいは同じことができはじめてくると、別次元/別物、というほどの境界は、消えてはいないまでもかなり薄れてきていると思います。mixiを見るのはPCでしょうか、ケータイでしょうか。RSSリーダや検索など情報収集をするのはPCでしょうか、ケータイでしょうか。フルブラウザ搭載機が増え、ニーズも増しているので、その差はますます近づいているのが現状で、今後ますます境界は薄れていくことでしょう。

>ユーザー層も違う

その通りで、たとえば据え置きゲーム機が消えて携帯機に移行、って話ではないので、誤解を生みやすい説明でした。ただ、単純なハードの枝分かれではなく、ハイエンドにいけばユーザーもまた先細り、低次元リソースの生きるソフト(ドット絵がふさわしいソフト?)のほうが層厚く再生していく、という意味で大筋理解していただければと思います。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)