コミック「ブルーピリオド」7巻がでました。ブルーピリオド、この漫画おすすめです。

何をやってもそつなくこなす、勉強もできるチャラい高校生・八虎が美術に出会い、芸大を目指し苦闘しながら受験に向かうというストーリーで、今7巻では受験後になってます(ネタバレ避けた)

作者が芸大卒ということもあって、作中の絵の描き方や見かた、試験に向かっての流れも変な嘘がありません。細部に至るまでよく描かれています。だいたいそのとおりで感心します。ただ嘘がないというだけでなく、さすがプロの漫画家さんだけあって惹きつける物語構成で読ませます。2020年マンガ大賞をはじめ多くの賞を取っているのも納得です。

苦笑したのが、予備校の面談で先生が理路整然と突きつける指摘。確かにそれそのとおり、なんだけど、こんなに親切で理屈立てて正論言ってくれる先生なんていなかったなぁ(笑)結論はそこに至るんですけどね。自分の絵が駄目なときの講評は

「全然だめ」(それ以外の説明なし)

とか

「…特にいうことないわ、お前ら(周りの人)なんか言ってやれよ」(それ以上説明なし)

とか。それはそのとおりで、本当にだめな絵というのはどっちつかずで右に行けとも左に行けとも言えて、それは自分で考えて選ぶしかなくて。友人や先輩と直接話したり、ときには見様見真似で真似してみたり、先輩の残した参考作品から読み取ったり、技法書を読んでみたり。たどり着くまでえらくかかって、苦労したものです。だからこそ身についたことも多いのでしょう。

読んでいて懐かしさや思い出すことも多いです、また自分自身もフレッシュなモチベーションが湧き上がってきます。初心を振り返ったり。

これから描く人や、過去受験した人は一層楽しめる良作です。※もちろんどちらでもない人にとっても面白い作品です。

コロナウィルスの感染拡大によって危機感が高まっています。春から寒さも抜ける5月には落ち着くだろう…という甘い見込みは吹き飛びました。

5月に予定していた個展でしたが、皆さんに気持ちよく「来てください」とお声がけできる状況ではなく、延期としました。残念です。

とりあえず無駄になったのはご案内ハガキくらいで済んでよかったと思いたいです。

お彼岸風景

友人のお墓参りに少し遠出しました。共通の友人3人と一緒です。

尽きない思い出話の中で、彼の初めて聞くエピソードや知らない一面を知り、笑ったり驚いたりでした。自分の捉えた彼の姿というのは一方向から見た写像に過ぎなくて、人は多面的で自分の切り取った姿だけではないのだと改めて感じます。考えてみると、いつもは自覚していませんが生きている人ならなおさらでしょう。

その後、お食事をいただいて楽しく雑談しました。コロナウイルスのようなニュースの他に出る話題というと近頃は決まったもので、最近かかった病気の話、健康の話、寿命の話。同世代が集まるとそんな話題ですよ。この日は出ませんでしたが親の介護の話というのもよく話題になります。

友人Aが「100歳くらいまで生きるつもりでいる」というとBが「長生きしそうに見えない(笑」と答えます。長生きしそうかそうでないか、どう見えるか?と自分に聞かれたので私は「それは自分が決めること、生活次第」と答えました。不慮の事故や避けがたい病気というのは仕方ありませんが健康管理によって寿命は大きく左右されます。体質を変えてリスクを避ける猶予はまだまだあります。

長生きすることが幸せかというと、必ずしもそうでないのかもしれません。ですが短命であると悲しませる人が多くなるのは間違いありません。皆さんもどうか健康に長く過ごされるようにしてくださいね。